前回のポストの続きです。
3~5歳の子どもには、次のような特徴があります。
五つ目は、否認をするということです。
以前、不安から心を守る方法として、退行(赤ちゃん返り)をすることを紹介しました。この「不安から心を守る仕組み」のことを、防衛機制 defense mechanism と言います。否認も防衛機制の一つです。
親の離婚や別居に際して感じる混乱や怒り、見捨てられた哀しみから心を守るために、否認をします。「両親が揃った幸せな家庭」を夢想することで、厳しい現実に直面せずに済みます。
防衛機制は、悪いことではありません。すべての人が行っている、心を守るために自動的に発動する心の仕組みです。が、特定の防衛機制に頻繁に頼るようになると、そこから様々な不具合が出てきます。
ですから、子どもに分かる言葉で安心出来るように声掛けをしたり、抱きしめてあげたりすることが大切なのです。不安や混乱、怒りや哀しみが少し癒されると、その分、防衛機制に頼りすぎずに済みます。
参考文献:棚瀬一代(2010) 離婚で壊れる子どもたち 光文社新書
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