初婚家族のような家族を目指すことで、次のようなストレス状況がステップファミリーに生じることがあります。
・継親からのしつけに対して、子どもが(時には実親も)反発する。
・継親が大変な思いをして行うことにも、労いどころか、「親」として当然として受け止められてしまう。
・継親が継子を我が子のように愛したいと思って頑張るほど、現実とのギャップを感じ、自己嫌悪や罪悪感を抱いてしまう。
・実の親子やきょうだいが自分たちにしかわからない話や行動をして、新しく加わった継親や継きょうだいが疎外感を持ってしまう。
・子どもが複数の親や継親の間で板挟みになる(誰かを裏切ることになりやすい状況になる)。
実親子の関係は、継親子の関係とは大きく異なります。一緒に過ごした時間が違う場合もあれば、信頼関係の有無も異なるでしょう。「この人が明日から、あなたの親だから」といわれ、すぐに実親との関係と同じような関係を継親と築くというのは、子どもにとっても、そして継親にとっても無理があります。
継親や実親とは違うものとして、すなわちステップファミリーの独自性として捉える視点が重要です。そもそも継親は実親と異なり、同じである必要はなく、異なる役割を担うものであり、優劣の問題ではない、というように捉えることが大切です。
参考文献:緒倉珠巳・野沢慎司・菊池真理(2018)ステップファミリーの基本を学ぶ 離婚・再婚と子どもたち 金剛出版
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