起立性調節障害で不登校の生徒が、相談室登校をすることがあります。そういった時には、他の子どもたちと同じように勉強をすることもありますし、休み時間などに一緒に遊んだりすることもあります。
子どもの心理的ストレスを軽減することが、最優先事項になります。したがって、心理職の役割としては、学校の先生方に相談室での過ごし方について、なぜそのような過ごし方が有用だと考えるのか、起立性調節障害の治療機序とともに説明する必要があります。
起立性調節障害の子どもは、「怠けじゃないの?」と何度も疑われる経験をしています。自身の症状について聞かれたくない、話したくない、何かを言われたくないと思っている子どもがたくさんいます。一度医者にかかったけど、どこも悪くない、気持ちの持ちようだと言われた、というような経験をしている子どももいます。
こういった子どもたちの信頼を勝ち得ることが出来たら、彼ら・彼女らは起立性調節障害について話をしませんかという提案に乗ってくれます。
確かにやる気の問題じゃないのだなと思うのは、起立性調節障害を少しでも良くするためにどんなことが出来そうだろう? と一緒に考えようとすると、色々なアイディアを出してくれることがあるからです。また、朝起きられないために、学校には安定して登校出来ないものの、夜に通っている塾は安定して継続している、というようなこともあります。
起立性調節障害に対する身体的なケアに加えて、ストレスを上手にマネジメントすることで、症状を悪化させず過ごせる――そういったことを応援したいと思います。
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