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裏目に出る会話 2

 勉強をするという事柄について、両価的な状態にある人に対して、勉強をしなさいと働きかけた場合、ほとんど場合、裏目に出ると述べました。


 ここで何が起こっているのか、A君を例に挙げて考えてみましょう。


 A君は、勉強をすることは大事なことだと思っています。一方で、勉強をするのは大変だ、ついていけるかどうか心配だ、ダルいなどとも思っています。この、矛盾する二つの気持ちをA君は持っています。


 仮に、勉強をすることは大事だという意見を天使側の意見、勉強をするのは大変だという立場を悪魔側の意見としましょう。A君の頭の中には天使と悪魔がいるわけです。


 このA君に対して、勉強しなさいと声をかけたら、A君の頭の中ではこういう風な認識が生まれるでしょう。


「勉強をするのは大変だ、ついていけるかどうか心配だ、ダルいと思っていることが理解されていない、軽視されている」

「天使側の意見が増えた、悪魔側の意見を増やさなければならない!」


 こうして、「勉強しなさい」という声掛けが裏目に出るという状況が出来上がります。

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