相談室登校の生徒は考えている
- ypi-yabugaki
- 2020年7月7日
- 読了時間: 2分
スクールカウンセラーをやっていると、相談室登校の生徒と関わる機会がたくさんあります。相談室登校とは、学校にある相談室に登校することです。
相談室を利用する生徒の中には、教室に入れない人たちがいます。その理由は色々です。クラスメイトの視線が気になったり、教室がうるさくて落ち着いていられなかったり、起立性調節障害で朝起きられなかったり。100人いれば、100通りの理由があります。
相談室登校の生徒とは、これまでにたくさん臨床心理面接をしてきました。
その中で、はっきりしていることがあります。それは、相談室登校の生徒は、彼ら・彼女らなりに、今後のことを考えている、ということです。一日中、ゲームをして過ごしている生徒も、昼夜逆転している生徒も、怠慢な人だと思われている生徒も、皆、考えています。
このままでいいのかな、教室に戻った方がいいのかな、ちょっと今のままでは難しいな、勉強についていけるかな、など、色々なことを考えています。
ただし、彼ら・彼女らは、こういった考えを簡単には明かしてくれません。「教室に戻った方がいいのかな」と言っても、「教室に戻った方がよい」と言われることがわかりきっているからです。なので、彼ら・彼女らから信頼を得ることが大切です。信頼してもらえると、彼ら・彼女らは自分から考えていることを教えてくれます。
教室に戻りなさい、勉強をしなさいというアプローチでは、決して聞かせてもらえることのない本音があります。そういったものを聴かせて貰っているうちに、これからどういうことが出来るか、どういうことをしたいか、といったことが少しずつ見えてきます。
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