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抵抗と相談者のニーズ 2

 前回のポストで、「抵抗」という現象は、治療者の考えと相談者のニーズがマッチしていないという状況に他ならないのではないか、という考えを述べました。


 本質的な変化というものを起こすためには、相談者自身が変わっていく必要があります。それは、人から言われたことを実行するのではなく、自分から行動していくということを意味します。


 ですから、治療者から言われたから相談者がやる、という構図では、練習という意味では意義がありますが、本質的な変化という点においては不充分なのです。


 相談者を含め、人間は、自分がいいなと思ったこと、出来そうだなと思ったこと、やりたいなと思ったことは、放っておいてもやるのです。「抵抗」と呼ばれるような状況が起こっているということは、これらのうちのどれか少なくとも1つが欠けているのです。


 すなわち、相談者は、治療者のアイディアに対して、いいなと思っていない、出来そうだと思っていない、あるいはやりたいと思っていないのです。


 したがって、どうして治療者はそのアイディアがよいものだと思うのか、相談者はどうしてそう思わないのか、などについて話し合っていくことになります。

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