円環的因果律2
- ypi-yabugaki
- 2020年7月15日
- 読了時間: 2分
前の記事で、円環的因果律について説明しました。
円環的因果律の考え方を知っていると、世の中の見方が大きく変わります。「何が原因でこんなことになってしまったのだろう」という発想から、「どういう仕組みで今の悪循環が維持されているのだろう」という発想へ転換します。
その結果、「ある特定の悪者」を作らなくて済むようになります。これが最大のメリットです。言い換えれば、「今の状況は関係者みんなで作り上げている」と理解することが出来るようになります(場合によっては、心外だと思われる方もいらっしゃいますが)。
前の記事では、上司に叱られて、メンタル不調に陥った会社員の例を挙げました。
会社員をメンタル不調に陥るまで叱りつけた上司が悪いのでしょうか? 上司に叱られたくらいでメンタル不調に陥る会社員が悪いのでしょうか? 上司に叱られるようなミスを連発している会社員が悪いのでしょうか?
このように「悪者探し」をし始めると、建設的な議論は出来ません。「悪者」を暴き出して、徹底的に糾弾することになります。
そうではなくて、円環的因果律の見方を採用して、今維持されているこの悪循環を、どこから断ち切ることが出来るか? 悪循環を止めるためには、どういったことが出来るか? という形式で問題意識を持つことで、建設的な議論が可能になります。
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