前のポストでは、子どもの忠誠葛藤について書きました。
9歳~12歳の子どもと同居親との関係は、性別によって異なる部分があります。
母親が観護親になった時、男の子と母親の関係は、女の子と母親の関係に比べて、より葛藤に満ちてストレスフルなものになると報告されています。
同居親は、心に余裕がなくて、子どもに対するしつけが命令的になることがあります。それに対して、子どもが反抗的な態度をとって命令に従わないと、同居親はいうことを聞かせようとして、さらに命令的になり、子どものさらなる反発を招く、という悪循環が見られます。親と子どもの双方にとって辛い状況になります。
同居親への怒りは、男の子の場合は直接的な攻撃行動に置き換えられるのに対して、女の子の場合は間接的な攻撃行動に置き換えられる場合が多いです。間接的な攻撃行動とは、つねったり、つまずかせたり、ものを盗んだりといったことを指します。
怒りはその後、抑うつ状態やひきこもりへと移行していきます。
参考文献:棚瀬一代(2010) 離婚で壊れる子どもたち 光文社新書
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