前回のポストの続きです。
この時期の子どもは、同居親に対して、家庭生活を壊したことや、別居親を追い出したことに対して怒りを向けることが多いです。
同居親が、子どものふるまいに別居親の姿を重ねて見てしまい、ショックを受けることもあります。
同居親と別居親が敵対的な時は、同居親が別居親の悪口を言ったり、怒りをまき散らしたりすることがあります。これは子どもにとって、非常によくないことです。
また同居親が別居親への怒りなどを表現しないとしても、子どもがそういった気持ちを敏感に察知することがあります。その結果、別居親との面会交流を拒否して、同居親の気持ちをなだめようとします。
このように、あからさまに、あるいは潜在的に、「同居親と別居親のどっちが大事なの」と迫られて子どもが苦しい思いをすることを、忠誠葛藤と言います。子どもにとっては、同居親も別居親も親なのです。別居親を慕う気持ちがあるが、それを示すと同居親が哀しんでしまうという状況が、子どもを苦しめてしまいます。
参考文献:棚瀬一代(2010) 離婚で壊れる子どもたち 光文社新書
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