親の離婚は、子どもへ大きな影響を及ぼします。それでは、どんな影響があるのでしょうか。それは、子どもの年齢によって変わります。
子どもが0歳~18ヵ月(1歳半)の場合、胎児の段階から夫婦間葛藤にさらされていた可能性が考えられます。親の気持ちが不安定になって、新生児を可愛いと思えなくなる、ということが起こる可能性があります。このことは、虐待やネグレクトのリスクにつながります。
子どもには、危険や不安を感じた時の撤退先として、『安全基地』が必要です。親や養育者がその『安全基地』として機能します。子どもが泣きながら近寄ってきたら、抱きしめてあげて「よしよし」と慰めてあげる、ということです。
ところが、夫婦が葛藤していたり離婚調停などをやっているとしたら、『安全基地』をやっている余裕がなくなることもあるでしょう。それどころか、子どもの目の前で、激しく怒鳴りあうなどするかも知れません。これは虐待です。
『安全基地』としての親との関係性は、<基本的信頼感>と呼ばれる、自分自身に対する信頼感を培う上で、非常に大きな役割を果たします。<基本的信頼感>がないと、その後の発達に悪影響を及ぼします。
参考文献:棚瀬一代(2010) 離婚で壊れる子どもたち 光文社新書
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